どんな生き物の化石か
三葉虫は、海に生息していた節足動物の仲間です。体が縦に大きく3つの部分(頭部・胸部・尾部)に分かれ、さらに左右にも溝が入って3列に分かれて見えることから「三葉」の名がつきました。カニやエビと同じ節足動物に含まれますが、直接の子孫は現在確認されていません。
化石としての特徴・見分け方
三葉虫の化石は、平たく扁平な体の輪郭がはっきりと残っているのが特徴です。体表を覆っていた硬い外骨格が化石として残りやすく、頭部にある複眼(複数のレンズが集まった目)が確認できる標本もあります。丸まった状態で見つかることもあり、これは危険を感じた際に体を丸めて身を守っていた行動の痕跡だと考えられています。
主な産出地域・時代
三葉虫は古生代のカンブリア紀からペルム紀にかけて、およそ5億2,000万年前から2億5,000万年前という非常に長い期間、世界中の海に生息していました。これまでに2万種以上が報告されており、化石記録が特に豊富な生き物の一つです。モロッコやアメリカ、チェコなど世界各地に有名な産地があります。
保存状態・レプリカとの違い
市場に出回る三葉虫の化石の中には、周囲の岩を丁寧にクリーニングして本来の形を際立たせたものと、破損した部分を樹脂などで補修・復元したものが混在しています。標本を選ぶ際は、体の凹凸や質感が周囲の岩と自然につながっているかを確認すると、手が加えられた範囲を見分けやすくなります。
豆知識・見どころ
三葉虫の複眼は、生物の進化の歴史の中でも特に古い時期に発達した精巧な視覚器官の一つとして知られています。種によってレンズの数や配置が大きく異なり、視覚の進化を知る手がかりとしても研究が進められています。
どこで見られるか
国内外の自然史博物館の多くが、三葉虫の化石をコレクションの中心的な展示物として扱っています。かせきのきせきの図鑑ページでも、代表的な種の特徴を今後紹介していく予定です。